マキャベリが経営アドバイスをするとしたら その2
前回に引き続き、マキャベリが経営アドバイスをするとしたらというテーマで書いていきます。
あなたが皆から選ばれて社長になったとします。しかし従業員の中には他の人を推して反対する人もいました。
社長になった後、反対していた人たちとはどう接すればよいでしょうか?
人間は、危害を加えられるであろうと思い込んでいた相手から恩恵を施されると、そういう恩人にいっそうの恩義を感じてしまうものである
Nicolò Machiavelli (1532) Il Principe 『君主論』(河島英昭訳、岩波文庫、1998年,p.76)
ここでは、君主と民衆という関係で述べられていますから、社長と従業員では確かに違います。しかし人間の心理という面では共通しています。鋭い人間洞察をするマキャベリから学べることはあると思います。
人間は反対していた人から親切にされたり、何か利益を図ってもらったりすると恩義を感じてしまうものです。
いっそ、自分たちで推挙した人よりも好感を抱いてしまうかもしれません。
なので反対してきた人たちとは、距離を置かず、むしろ便宜を図るつもりの方がいいでしょう。
私が思うに、反対してきた人たちを蔑ろにすると、組織は分裂してしまいます。
○○派と××派というように。
自分に反対してきた人こそ味方に付けましょう!