マキャベリから学ぶ人生論

君主は、慕われないまでも、憎まれることを避けながら、恐れられる存在にならねばならない。 なぜならば、恐れられることと憎まれないことは、充分に両立し得るから。

Nicolò Machiavelli (1532) Il Principe 君主論河島英昭訳、岩波文庫、1998年,p.127-128)  

 

憎悪や軽蔑を招くような事態は逃れるように心しなければならない。 

 Nicolò Machiavelli (1532) Il Principe 君主論河島英昭訳、岩波文庫、1998年,p.137)  

 

マキャベリ君主論の中で、憎悪と軽蔑されることに対して警告しています。ローマ皇帝の例を何人も挙げ、この二つが破滅をもたらすことを説明しています。

 

以下は私見です。

人間、他の人に憎まれたら何をされるか分かりませんし、軽蔑されても侮られて自分に対して何をしてもいいと思われてしまいます。

 

日本の政治を振り返ってみてください。私の個人的意見ではありますが、短命に終わった政権の総理大臣は、長期政権の総理大臣と比べて侮られたり、バカにされるような空気があったのではないでしょうか。

政権の末期などは国民から軽蔑され同じ党の人からも侮られて政権の座から降ろされるということはよくあることだと思います。

 

組織のリーダーである以上、人を統率しなければなりません。憎悪と軽蔑の感情が統率される側にあれば統率は不可能と言ってよいでしょう。

 

ただしマキャベリも言っているように恐れられることと憎まれないことは両立できると思います。憎まれないようにと過度に慈悲深く、優しくする必要もないと思います。

 

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マキャベリ

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